2008年5月24日
オリンピックまでに中国北東部に巨大地震はおこらない

市仙台地震後、地震活動が北上しないか心配されている。公表されたデータ(図に使用したもの)を見る限りは、しばらくは心配なさそうです。

 

図伊波、中国の大地震と周辺の火山活動との関係を示します。赤い太線は主噴火(P2)を示し、地震データは力武(1999)に補いました。

 

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図1は、赤は火山活動を示したものです。青線は南部域の地震と北部域の関係を示しています。これによると、南部(四川周辺域)で大地震があると3年から24年(平均14年)後に北部で大地震が発生している傾向が見て取れます。これを機械的に2008年四川大地震に当てはめると、2011-2032年頃に北部で大地震発生を見ることもあり得ますが、しばらくは可能性が薄いと言うことになります。

 

これはどの程度信頼できるのでしょうか。それを火山活動で見てみました。

 

1)南北いずれの地震活動も、活動前に桜島や雲仙普賢岳の活動が活発になっています。その後北方で大地震活動が活発になり、その後白頭山の活動が活発になるケースがあります。

2)日本の火山活動が活発になると、南部の地震活動が活発になる。

3)日本の火山活発化、南部の活発化、北部の活発化、白頭山の活発化のパターンがあるようです。今回は、このパターンの可能性があるかも知れません。

 

南部と北部の関係では、2)と3)のパターンがあります。2)の場合は、南部地震は1833年がそれに当たります。このばあいであれば北部は心配ないと言うことになります。3)の場合は、冒頭で述べた見方です。

 

結論としては、南部で地震が起こっても来ない場合がありますが、200年以上も前のことで、データの信憑性が疑われます。2008年地震の場合は、北に地震活動が移らないかも知れないが、用心のため北に移る場合を考えたにしても、南に連動してすぐ来るということは考えにくいようにみえます。諸賢の検討に待ちたいと思います。

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