2009年4月12日
4月6日イタリア中部に地震、エトナ火山が警告

2009年4月6日、イタリアでM6.3の地震があり、大被害が出ました。地震活動の動きを見ると今後より大きな地震の発生監視が必要と思われます。

 

今回の地震については、ISCのデータにより地震の目が比較的はっきりと現れました。そして、目の地震発生の時系列を見ると、目の発生が1978年と読みとれ、そうとすると、本震発生は、2008年±4年となり、想定期間内に発生した比較的大きな地震となる。

 

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そして図1に示すように、地震の”目”内での断層は北西から南東へ段階的に形成されていったことが見てとれます。是に加えて、図2に示すように火山噴火活動との関係(SeisViewで解析)をみても、エトナ火山の噴火活動と強い相関を示すことが分かり、これまで他の地域で見てきた、活動推移と同じメカニズムが読み取れます。

 

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ところがここで気になることが出てきました。それは、今回の地震の規模のことです。

その規模とは、主地震発生の前の” 目”の大きさ(通常長さ)に相当した活断層が動いたと同じ規模の断層が発生する傾向がありました。

しかし、今回は、それで計算すると、M7-8クラスの大 きさの地震が発生してしかるべきとなるのです。

すなわち、今回の地震では規模が小さすぎないかという疑問が生じます。今後2008±4年、すなわち 2012年までは油断しない方がよいと言えそうです。

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