地震は生き物

 
 

      この地震について、地震の目が生じていなかったか見てみたいと思います。例にならって、まずこの40年間ほどの通常地震か都度を見てみたい。上図は、ISCによる地震活動を1975年から2007年にわたってたものです。ここで”地震の目”を見つけるには、図1に示すようにM6.5以上 の地震活動 がなかった領域を求めます。地震は深さ100kmより浅いものを採用しています。今回の本震は、ハイチで起こったことがわかっているので、空白の領域を点線の楕円で確保します。                                        

 次に、M6以上の地震についてみてみます(図2)。もし楕円内にM6クラスの地震が発生していたら、その付近が”目”の候補地になります。楕円内にあったのでそこを囲ってみます。


   


 図3は、M5以上の地震ですが、それらが集中する領域は、大楕円の外と中に別れます。中の地震活動の州中部はどうやら大地震のそれらしくにえます。


 



  

 

 図4は、M4以上の地震ですが、そのように見ると、ドーナツの輪とその中の”目”の地震集中部がみてとれます。




 図5は、マグニチュード3以上の地震をプロットしたものです。今回の本震が地震の”目”の近傍で発生したととれるパターンを示していることが見てとれます。”目”の大きさからマグニチュード7以上の地震の発生が予測されます。




 図6は、地震の目の中のマグニチュード3以上の地震活動の経過を時系列で見たものです。粗っぽいデータですので、はっきりしたことは言えませんが、日本で見られるE1-E3のパターンが読み取れます。これより時系列の立ち上がりが1985年ととると、それに30(年)を加え誤差を考慮するとて本震発生2015±4年、すなわち2011-2019年のいつかと計算されます。実際には、2010年に発生しました。マグニチュードは7.0あるいは7.3とされます。本震の発生がちょっと早いように思えますが、データの精粗やプレート境界の地域差等を考慮すると、そのような差が生じるのかもしれません。今後の検討を要します。

  ここで強調しておきたいことは、ここで用いた震源データは2007年までのもので今から3年前のであるということです。原理的に本震の3年前にこのような予測が可能と言うことになります。地震による犠牲者をなくすために、このようなチェックを事前に地球上どこでも常時行うシステムが作られることを強く望みます。