2008年7月1日
首都圏周辺に新たに2つのアイ?

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首都圏周辺の地震の目”サイスミック・アイ”のチェックを行いました。図1の青い円のうち下と真ん中の円です。木村政昭(2008):『大地震の前兆をとらえた!ー警戒すべき地域   はどこか』の口絵からとった図に2008年岩手・宮城内陸地震と新たな目?をプロットしたものです。

 

図2は、SeisViewによる通常地震の震央分布です。

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白い☆印は、2008年に茨城県南部沖で発生したM7 の地震です。この図は、気象庁(JMA)の2008年3月までのデータを使って作製してありますから、2008年地震前の状態です。本震が発生したのが” 地震の目”付近とすると、これとそっくりなパターンが周辺に3つ認められます。この目の出し方は、(木村、2008)を参照していただけるとありがたく思 います。

 

これによると、首都圏の北方に2つアイがあるということになります。これを南から鹿島沖アイ、福島沖アイと仮に付けておきます(仮称)します。

 

この2つのアイの中の通常地震活動のパターンは、2008 年茨城南部沖地震前のそれと良く似ています。そのパターンの発生時期から本震の発生時間を算定すると、鹿島灘沖アイでは2010±4年、福島県沖アイでは 2008±4年となります。一方、付近の火山活動(2004年浅間山噴火)との関係から大地震発生時間を計算すると、前者が2010±3年、後者が 2008±3年と非常によい一致が見られます。

 

図1中に青字で示されているのは、そのように計算した本震の予測発生時間です。これだけのデータが出ていれば、この周辺での揺れ具合も大方見当が付きますから、防災の参考にしていただけるとありがたく思います。

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