2009年3月12日
2009年3月10日桜島小噴火、地震との関係は?

3月10日午前5時22分頃、鹿児島・桜島の昭和火口が噴火し、大きな噴石が2合目まで飛んだ。これは何を意味するのでしょうか。

 

気象庁は、3月2日に、噴火警報レベルを、2(火口周辺の規制)からレベル3(入山規制)にひきあげたあとのできごとである。今後噴火が活発化する恐れがあるとして噴火警報を出している。

 

ただし、活動は1999 年のそれからみるとまだ低く、これまでのところ桜島の主活動であるP2とはみなせない。ということは、この噴火はP3の活動の可能性が示唆される。そうで あれば今後1992年噴火以上にはならないとの見方もできる。しかし予断は許されないので、P2となるのかどうかの監視が必要となるでしょう。

 

ここで、もし1999年噴火がP2とすると、付近の地震活動との関係について再確認する必要があります。私見によると、すでに見てきたように(地震ブログ,2008年5月31日):、鹿児島県西方にサイスミック・アイ(地震の目)が発生している可能性があります (図1)。その”目”から推定される震央は黒い★印で示しました。

 

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P2を1999 年噴火ととった 桜島から予想震央までの距離との関係と、サイスミック・アイの時系列とから、主震発生は、2010±10年と計算されます。また、地震の目から推定される 規模は、M7.5±と計算されます。

 

予想される断層タイプは、近年の通常地震活動の時系列からは、最近頻繁に発生している他域の被害地震と同様の プレート内の単純な横ずれのタイプとは言い切れず、プレート間で発生するいわゆる海溝型の場合もあり得るパターンを示しているようにもみえます。

 

また、桜島と九州中部域の地震との関係は、すでに2008年4月10日の”地震”ブログで指摘しました。中部域での発生は、計算上2013±4年で、規模はM7±と産出されています。

 

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